当院で施されるオステオパシー(手技療法)について

オステオパシーは、1874年にアメリカ人医師アンドリュー・テイラー・スティル博士によって発表された自然医学です。

ラテン語で骨を意味するオステオンと治療を意味するパソスに由来して、オステオパシーと言われるようになりました。

特徴は人体をつくる要素(骨、筋肉、神経、血管、リンパ、内臓、靭帯など)全てに着目します。人体構造(解剖学的見地)を正常にして人体機能(生理学的見地)を回復させて自然治癒能力を最大限に発揮させることが目的の手技療法です。

長い歴史の中ではオステオパシーも多岐に渡り、様々なテクニックが開発されてきました。当院で使用するオステオパシーの種類はストレイン・カウンターストレインとクレニオセイクラル・オステオパシー(頭蓋仙骨療法)の二つです。

ストレイン・カウンターストレインは筋肉の防御反応を正常化させるテクニックです。職業、スポーツなどは種類により使用する筋肉は偏り、反復継続して同じ筋肉が収縮、拡張を繰り返します。よく頭ではなく体が覚えるといいますが、正にその通りでいちいちどの筋肉を動かすか頭で考えていたのでは間に合いません。

体の傾きなどを筋紡錘(筋肉センサー)が瞬時に感知して大脳に情報を伝達して大脳からの指令で筋肉が収縮して転倒を防いでいる。

筋肉自体に筋紡錘というセンサーがあり、体の傾きなどに対して、俊敏に感知して特定の筋肉を収縮させて転倒などを防いでいるのです。仕事やスポーツ、趣味などである一定の決まった筋肉を多用することにより筋肉のセンサーが誤動作を起こして筋肉肉に異常がおこり筋肉が収縮したままになったりして痛みが出ていることが多々あり、その筋肉センサーである筋紡錘の働きを正常にして身体の痛みをとる療法がオステオパシーのストレイン・カウンターストレインです。

もう一つはクラニアルオステオパシー(頭蓋骨オステオパシー)を当院では使用しております。頭蓋骨は一枚岩ではなく23枚の骨が繋ぎ合わさり構成されています。

繋ぎ目の部位を縫合といいギザギザした感じの部位です。ストレスなどによりこの部位が固くなり柔軟性がなくなると、脳神経、脳脊髄液などの循環に異常がおこり頭痛やめまい、顎関節障害、視力障害、耳鳴り、鼻づまり、脊柱側弯症、自律神経失調症をおこす原因となってしまいます。

水色が前頭骨、緑色が頭頂骨、オレンジが側頭骨、朱色が蝶形骨

黄色が上顎骨、白色が下顎骨、紫が頬骨、茶色が後頭骨です。骨と骨の間のギザギザの部分が縫合でここで頭蓋骨は縫い合わされているのです。

スキンヘッドの人などが大きな声で歌を歌う時などにはこの縫合が動いているのが目で確認できることもあります。

脳神経は1番から12番まであり、1番の嗅神経は臭覚、2番の視神経は視覚 8番の内耳神経は聴覚と平衡覚を担当しています。クラニアル(頭蓋骨)の繋ぎ目が固くなることで脳神経の働きが少しでも落ちた時に、頭痛や眼精疲労、流行りの耳鳴りやめまいがおこることは珍しくありません。脳の中に第1脳室から第4脳室とうい部屋がありそこで脳脊髄液が絶えず生産されていて脳脊髄液は脳から脊髄へ絶えず循環して脳、脊髄を保護して車でいえばバッテリー液のような役目もしています。バッテリー液が電気の流れをよくするように、脳脊髄液は神経の流れをよくしてくれるのです

クラニアルオステオパシー(頭蓋骨オステオパシー)は施術者の手で頭蓋の繋ぎ目の柔軟性を回復させて、新鮮な脳脊髄液の生産、循環を促し、神経の伝達をスムースにして、視力障害、頭痛、耳鳴り、めまい、鼻づまり、顎関節、自律神経失調症、を改善していきます。

現代社会では人と話すことが少なくなりました。携帯電話で話すより、携帯からメッセージを入力している姿が殆どではないでしょうか。お気づきになられていないのかも知れませんが、携帯にメッセージを入力する時やパソコンを前にしている時は眉間やこめかみに大変な力が入っていて、とても怖い顔付きになっているのです。当然、クラニアル(頭蓋骨)の繋ぎ目も締め付けられて固くなってしまうのです。

そういえば最近、笑顔がしにくい、人と話をするのが面倒だ。頭が固くなっていている感覚がある。目がかすむ、顎の調子が悪いし頭痛がする。耳がふさがったようになる事がある場合はクラニアルオステオパシー(頭蓋骨オステオパシー)を受けられる事を私は長年の経験からお勧めいたします。